生神さまっ！

なんでしょう？とアマテラス様は相変わらずの落ち着いた声で私の問いに答える姿勢を作ってくれる。今回は、それに甘えることにした。



「あの…よく、人界に通じる力って聞きますけど。

それって、どうやったら得れるんですか？」




アマテラス様は持ってるけど、スサノオは持ってない。


スサノオはアマテラス様と同じかそれ以上の神の力を持っているはずなのに…なんか、おかしい気がする。




「これと言った、特別な基準はないのですけれどね。

私達自身の意識が…そういった力へと身につく、これが1番適切な説明でしょうか」



「え…っと。
意識、ですか」



なんか、想像していたのと違う。


春乃もこれは知らなかったのか、「ほえー…」なんて可愛い声で感心してる。




「人界を、変えたい。自分のこの手で。

運命を変えたい。人が住むあの地上の世界を変えたい。


…そういった思いが強ければ強いほど…人界に通じる力は大きくなります。
だから、スサノオもその力の習得時期が近くなっているのです。


先ほど言ったような…"人界を変える"と言った意思は、決して良い方向へだけで考えることはできませんから」