生神さまっ!
そっか……


…人界を変えたい。スサノオは、悪い意味でそう思っているんだと思う。




「多くの神が、人界を変えようという思いを抱いている。
けれど彼らが人界に通じる力をなかなか持てないのは、やはり意思がまだまだ足りないからです。

けど、その意思など決して作ることは出来ません。


心の奥底から思う、真の気持ちです。

嘘偽りなど通されない。全て本心で強く思わなければ…その力は得られません」




「ってことは、スサノオは…」



「ええ。

……彼は、並々ならぬ意思を抱いているのでしょうね」




本気で…思っているんだ。

スサノオの話をしている時のアマテラス様は…いつもと変わらないようで、やっぱ違う気もする。


顔も見れない、声でしかアマテラス様を今は感じれないけれど。


アマテラス様は、いくら暴れん坊で、自分の地位を脅かす存在だとしても、きっとスサノオが大好きなんだろうな、なんて。





「私は、天界を統べ、人界を統べる…そんな神としてこの世に放たれた存在です。

私は生まれた理由と言ってもいいぐらいのその使命があって…人界に通じる力を持ちました。


しかし弟は、昔から人界に関しては大した興味も持ちませんでした」



< 458 / 686 >

この作品をシェア

pagetop