生神さまっ!
まぶたを閉じると…色々なことが思い出される。




今から、どんどん記憶が逆戻りする。




さっきまでアマテラス様と、春乃と話していたこと。

突然冬斗が迫ってきたというかなんというか…なこと。



私の罪をみんなに知ってもらったこと。

冬斗の前で、泣けたこと。




夏を、みんなと一緒にとりかえしたこと。

夏樹の罪を知ったこと。




春と、春乃を卑弥呼からとりかえしたこと。



みんなと、出会ったこと。






高校の3学期が終わったこと。


あの2人が付き合い出したこと。



…家族が、死んだこと。


初めて美久と話したこと。





亮太に、罪を一緒に背負ってもらったこと。







「………ああ」




なんだか、悲しくなってくる。



思い返せば思い返すたび、私の人生は他の人の人生と違いすぎる。



普通で良かったはずなのに。





…天界に来たことを、否定してるわけじゃない。


逆に、天界に来れなかったら、それこそ私は…自ら命をたっていたかもしれない。




だけど、けど。





「……まだ、お母さんとお父さんに…謝れてない」





記憶は消えない。



事故の時見た夢…あの2人の、私を恨む顔が。






消えない。


まぶたの裏から。







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