生神さまっ!

十二、白キ楓




「……本当に、なんと謝ればいいのでしょう。


神無月にやって来るとは思っていましたが、まさか…私が行けないとは…」





…デジャヴを感じる。

アマテラス様は現場に駆けてこれなかった事をかなり悔やんでいるらしく、ずっとこんな調子。



相変わらずの広間でアマテラス様に「大丈夫ですから!」と4人総動員で言う始末。





「…それにしても…秋奈、あなたが無事で本当に良かった。


道真の力は単純なようですが、恐ろしいものです。

彼に一瞬でも心の隙を見せてしまった者は彼の言いなりになってしまいますから。


本当、道真が気まぐれ屋な人で良かったというものです」





道真は現人神になった当初からなかなかの自由奔放人らしく。


気まぐれで人を支配下に置いて遊んだり、遊びに遊んだ後はその人を解放して捨てたり、と。



気分で神をも頃してしまうような残虐さらしい。




「まあ、それも…
魔物になりかけた時、スサノオに拾われてからは大分良くなったと聞いていますが、ね…」




「あ、アマテラス様…少し聞きたいんだけど」



「なんでしょう、冬斗」




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