生神さまっ!
夏樹、春乃に続いて私が行くと、冬斗が後ろから来る。


夏樹と春乃は既にもう出て、ちょっと遅れて私が向かう。




「…冬斗」



「…は、はい…なんですか?」




冬斗を呼んだ声に、私も振り向く。

けど私はもう襖の陰にいたせいか、アマテラス様からはそんな見えなかったようで。




「……ツクヨミに会ったのなら、あなたはツクヨミとよく話したほうがいいでしょう」



「え、と…なんで、ですか?」



「…似ているから、です」



「………俺に?」



夏樹と春乃はもうこの廊下にはいない。

きっと、先に行ってしまった。




けど私は、なぜか動けなかった。


単純な興味だと思う。けどそれにしては、体が動かなかった。



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