生神さまっ!
それは素直に受け止めて良い話なのだろうか。



私がただの人間であるはずはない。


天界にいる時点でそうだ。人間が天界に生きたままいれるのかは分からないけど。




術だって扱えるし、秋だって取り戻せた。


でも、私は。





「……君、秋奈だよね」



「…え、あ、はあ…」



「…調べたんだけどさ。

君は親を捧げたらしいじゃない」




…親を、捧げた。



その言葉に嘘偽りはないけれど、ただ胸にストレートに突き刺さる。


そしてその言葉は、次第に私の胸をえぐっていく。





「不快にさせたようなら悪かったね。けど、君は後悔しているんだろう?

第一君が直接手にかけたわけじゃない。夏樹みたいにね」



「…確かにそうです。後悔もしてます」




「…人は一旦闇に落ちると戻るのが難しいからね。

安心してよ、君の両親はちゃんと黄泉の国にいる。きっと順番が来たら転生も可能だろう。


父親の方は君に暴力を振るう罪もあったから、少し遅いだろうけどね」





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