生神さまっ!
…そっか。


お父さんとお母さんが、私と同じような世界に…





「…君と両親は、絶対に会えないよ。

でも、心配してただろ」



「…はい。大分…安心、しました」



「……生神に戻る時点で1番大切なのは、生贄を捧げることなんだよ。

ただの人間から、神に戻るんだ。そりゃあ簡単なものではなれない。


君はその関門を無事突破しているんだ」




…ツクヨミ様も、きっと私を安心するように言っているのだろう。

それを聞いただけで、だいぶ心が楽になった。




「…ただ。今の季節はなんだと思う」



…今の、季節?


そんなの…決まってる。



「もう12月も下旬…冬、ですけど」



そりゃあ天界に季節は存在しないけどさ。

それは忘れてはいけないことなんじゃないだろうか、ツクヨミ様や。





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