生神さまっ!
八、意味ト意義
***
私は2人にゆっくりと説明をした。
私がツクヨミのもとへ行った意図。
そしてそこで見た、私と冬斗の過去。
なにより、冬斗がまだ神でないことを告げ、冬斗が神にならない限りスサノオに勝つことは難しいということ。
「…あたしたちは元彰に言われたの。冬斗が消えたって」
「屋敷中を捜索してみたら、冬斗だけじゃなくお前までいない。
まあ秋奈は手紙があったからまだ安心してたけど。
それに元彰が絶対大丈夫だって言ってたしな」
そうか、元彰…
私は彼に対しても謝らなければならないことがたくさんある。
「秋奈様」
タイミングよく現れたのは、何を隠そう元彰だった。
「お帰りなさっていたのですね」
「…いろいろありがとう、本当に」
「いいえ…
…答えは、予想外の形で帰ってきたようですね」
「…もしかして知っていたのですか」
「私の主は冬斗さまです。
主の秘密を知っていても、だれにも言うわけにはいかなかった。
秋奈さまも自分の答えを知りたかった。
利害の一致と勝手に判断させてもらいました」
「私はまんまと利用されたってことね。
でもありがとう。あなたのおかげでこのことに気づけた…
…元彰、あなたも冬斗の行方は…」
「…存じ上げません。
ただ一つ確信があるのは、やはり冬斗さまは黒姫さまとともにおられるということです」
黒姫様。
腰まで伸びた長い黒髪に、対照的な白い着物。
少し幼さがあったような気もするが、妖艶さは私を引き付けた。
私は2人にゆっくりと説明をした。
私がツクヨミのもとへ行った意図。
そしてそこで見た、私と冬斗の過去。
なにより、冬斗がまだ神でないことを告げ、冬斗が神にならない限りスサノオに勝つことは難しいということ。
「…あたしたちは元彰に言われたの。冬斗が消えたって」
「屋敷中を捜索してみたら、冬斗だけじゃなくお前までいない。
まあ秋奈は手紙があったからまだ安心してたけど。
それに元彰が絶対大丈夫だって言ってたしな」
そうか、元彰…
私は彼に対しても謝らなければならないことがたくさんある。
「秋奈様」
タイミングよく現れたのは、何を隠そう元彰だった。
「お帰りなさっていたのですね」
「…いろいろありがとう、本当に」
「いいえ…
…答えは、予想外の形で帰ってきたようですね」
「…もしかして知っていたのですか」
「私の主は冬斗さまです。
主の秘密を知っていても、だれにも言うわけにはいかなかった。
秋奈さまも自分の答えを知りたかった。
利害の一致と勝手に判断させてもらいました」
「私はまんまと利用されたってことね。
でもありがとう。あなたのおかげでこのことに気づけた…
…元彰、あなたも冬斗の行方は…」
「…存じ上げません。
ただ一つ確信があるのは、やはり冬斗さまは黒姫さまとともにおられるということです」
黒姫様。
腰まで伸びた長い黒髪に、対照的な白い着物。
少し幼さがあったような気もするが、妖艶さは私を引き付けた。