生神さまっ!
さらり、私の髪がほおを掠める。



視界に入る髪の毛の色は…全て真っ白で。





「いいジャン、似合うよなかなか!」



「嬉しくない!

ねえ、なんでこうなったのか知ってる!?」



「もちろん!」



へら、と笑いながら言う夏樹に、ちょっとイラっとする。



絶対面白がってるよコイツめ…!



「ねーねー、秋奈、俺の髪の毛の色って何色に見える?」



「え?……赤」



「じゃあさ、春乃の髪の色は?」



「青」



「冬斗は?」



「黒い……って、これがなに?」



「ほらほら〜、最近の勉強の成果を見せてよ、秋奈!」



夏樹は派手な赤色の着物の内側に手を突っ込むと、紙と…万年筆を出して来た。



そこにサラサラ〜っと綺麗な字を書いていく。



「『青、赤、白、黒』…?」



「そ。基本だから覚えてるはずだよ、秋奈は」



そう言うと夏樹は、赤のバツ印をして、"朱"と書き、黒にバツ印をして、"玄"と書いた。



…待って、これどこかで…




「あ、分かった!


それぞれの季節の"色"だ!!」




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