助けてほしいと願う【短編】
―プロローグ―
助けてほしいと願う………

誰でも一人では生きていけない。

おじいちゃんやおばあちゃんが

居たからお母さんやお父さんが居る。

だから私たちが居る。

私たちのご先祖様が誰か一人でも

居なければ私はこの世にいない。

みんなに感謝しなくちゃいけない。

でも、私は死にたいと願った。

願ってはいけない願い事を。

助けてほしいと願っていたのに

死にたいと願うようになった。



誰からも必要とされない………



誰も信用できない………



誰にも心を開けない………


それなら死んだ方が楽だ………

だから私は死にたいと願う

そんな日々が続いた………



そう………あの日までは………


あの日が来るまでずっと。




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