助けてほしいと願う【短編】
―第四章―
私は携帯で誰かと繋がり
たかったから自分の
HPを作ったりSNSサイトに
登録していたんだ。


1人になるのが恐いから。
誰かと繋がっていなきゃ
自分を保てないから。
誰かに自分を助けてと
言いたかったからだ。


誰かと繋がることも
恐いのに、誰かと
繋がっていることを
選んだのだ。

裏切られて、裏切って
騙されて、騙してきた
私には人と繋がっている
ことが何より怖かった。
そして一人でい居ることさえ
できずにいたんだ。


全ての選択肢を私は
間違えてしまったんだ。


携帯がないと誰とも
繋がっていられないかった。
誰かと繋がるには携帯が
ないと無理なんだ。


私は携帯があるから
人と繋がっていれるんだ。


そうなったら終わり!!


そう誰かに言われた。
でも私はそうなってしまった。


喧嘩して謝るのも。
文句言うのも。
告白するのも。
別れるのも。
全部メール。
携帯があるから。


顔を見なくて済むから。
だから、なんとでも言える。
だから、怖くない。


そんなことを思っていた。


そんな事を思っちゃいけ
なかったのに。
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