助けてほしいと願う【短編】
―第一章ー
ピリリリ―ピリリリ―

携帯の音で目が覚めた。

「璃優~!!起きなさい!!」

台所の方からは母の声。

「もう起きてるよ~。」

私は部屋を出る前に
携帯をチェックする。
これが私の朝起きて
一番にすること。
それが私の日課だった。

「璃優~。早くしなさい!!」

「はぁい。」

(ほんとうるさいなぁ。)

私は毎朝そう思いながら起きていた。
母は私の事を思って言っているのに。
私は母のことをウザいと思っていた。


携帯をチェックしてると
着信5件。メール15件。
と表示されていた。

まず着信履歴を見た。
ほとんど友達からだった。

本当にウザいと思ってしまった。
どうせ愚痴を言うためだけの
電話だったから。
それだけのために夜中に電話をかけてくる。



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