腹黒司書の甘い誘惑
「柊也にとってお兄さんの琉真さんは、小さい頃ライバルだったんだ。年は離れているけど、頭が良くて誰からも慕われる琉真さんを、柊也は意識してたらしい。学生時代は常に成績トップを狙って、琉真さんとは口もあまり聞かなかったとか」
「そうだったんですか」
「うん。だけど高校生くらいになると心も成長して、琉真さんに対してのライバル意識も次第に無くなった。けど、今まで散々避けたりしていたから、弟としてどう接していいのかわからなくて、そのままになってしまったらしい」
笹本先生は視線を落とした。
わたしはじっと聞いていた。
「柊也が大学生のとき、琉真さんはこの学園で教師をしていたんだ。もうすでにその頃から父親である先代の理事長は、滝城学園を引き継ぐのは琉真さんだと公言していたから、柊也の周りでも琉真さんの話題ばかりだった。寄ってくる女性も最初は柊也に好意を持ってるフリをして、琉真さんに近づくために柊也を利用しようとしたり」
ひとつ息を吐いた笹本先生は、視線を落とした。
「そうだったんですか」
「うん。だけど高校生くらいになると心も成長して、琉真さんに対してのライバル意識も次第に無くなった。けど、今まで散々避けたりしていたから、弟としてどう接していいのかわからなくて、そのままになってしまったらしい」
笹本先生は視線を落とした。
わたしはじっと聞いていた。
「柊也が大学生のとき、琉真さんはこの学園で教師をしていたんだ。もうすでにその頃から父親である先代の理事長は、滝城学園を引き継ぐのは琉真さんだと公言していたから、柊也の周りでも琉真さんの話題ばかりだった。寄ってくる女性も最初は柊也に好意を持ってるフリをして、琉真さんに近づくために柊也を利用しようとしたり」
ひとつ息を吐いた笹本先生は、視線を落とした。