腹黒司書の甘い誘惑
『あのね、12月7日は絶対に会いたいの! 学期末のテストで忙しいかもしれないけれど、どうにか二時間でも、一時間でもいいから時間を作ってほしい! お願いします!』
理乃の必死な言動を思い出し、車を運転しながら俺は唇の端を僅かに上げた。
12月7日。今日は俺が生まれた日だ。
理乃と付き合うまで誕生日なんて意識しなかった。
子供の頃は親にプレゼントをねだったり、ケーキを食べるのを楽しみにしていたけど、歳をとればそういうのはやらなくなるし、どうでもよくなったし、祝いたいなんて言う女がいてもくだらないと思ってきた。
だけど理乃には去年も祝ってもらって、今年もそうなる予定。
わざわざ先月から「絶対会いたいからね!」と言われていたので、間違いなく忙しいけど仕事を早めに切り上げた。
といっても、20時をまわってしまった。
理乃のマンションの近くにある駐車場に車を置き、コートのポケットからスマートフォンを取り出す。
理乃の必死な言動を思い出し、車を運転しながら俺は唇の端を僅かに上げた。
12月7日。今日は俺が生まれた日だ。
理乃と付き合うまで誕生日なんて意識しなかった。
子供の頃は親にプレゼントをねだったり、ケーキを食べるのを楽しみにしていたけど、歳をとればそういうのはやらなくなるし、どうでもよくなったし、祝いたいなんて言う女がいてもくだらないと思ってきた。
だけど理乃には去年も祝ってもらって、今年もそうなる予定。
わざわざ先月から「絶対会いたいからね!」と言われていたので、間違いなく忙しいけど仕事を早めに切り上げた。
といっても、20時をまわってしまった。
理乃のマンションの近くにある駐車場に車を置き、コートのポケットからスマートフォンを取り出す。