腹黒司書の甘い誘惑
柊也さんが滝城学園の先生になってからは、なるべくあけてほしい日は早めに伝えるようにしている。

十二月は学期末だし冬休みの補習などもあるからとくに慎重だ。

柊也さんの誕生日のときも前の月から伝えておいたし、クリスマスも、言わなくてもなんとなくわかってくれているだろうけど、一緒に過ごしたいということを随分前から伝えている。

会えるだけで、一緒にいれるだけで嬉しい。
それにクリスマスというイベントが付け加えられたら、もっと嬉しくて幸せで……特別になる。

わたしはクリスマスを本当に楽しみにしている。

柊也さんの誕生日後からタイミングが合わなくて、なかなか会えなかったから。

テスト期間もあったし、昨日食事に誘ったときは「悪い、今日用事がある」と言われてしまった。
顔を見ていないというわけではないから、そこまで寂しくなかったけれど。
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