腹黒司書の甘い誘惑
笹本先生はにっこりとした。なのでわたしもつられて笑みを返しておく。
柊也さんの性格はずっとあんな感じなのかと、聞こうと思ってやめてしまった。わたしが彼のことを聞いてどうするのかと、素直になれない気持ちがあった。
「この学園で働いているのも柊也が先代の理事長に紹介してくれたからで」
「そうなんですか」
「恩はまあ感じてはいるんだけど。一緒にいるとさ、大体の可愛い子は柊也にいっちゃうんだよねえ。なんか本当に残念なポジションなんだよ俺」
笹本先生は不満そうな表情になった。
よく喋る人だ。人懐こい笑みを作る人で話上手な印象を持った。
笹本先生は職員室や数学準備室で他の先生に気を使うのに疲れると図書館でだらだらと過ごすらしい。
あまり人が来ないから良いサボり……休憩場所だと言っていた。
柊也さんはカウンターで新しい本たちにテープを使って番号をふっていた。
わたしは笹本先生と会話をしながら彼のことをちらちらと気にしていた。
柊也さんの性格はずっとあんな感じなのかと、聞こうと思ってやめてしまった。わたしが彼のことを聞いてどうするのかと、素直になれない気持ちがあった。
「この学園で働いているのも柊也が先代の理事長に紹介してくれたからで」
「そうなんですか」
「恩はまあ感じてはいるんだけど。一緒にいるとさ、大体の可愛い子は柊也にいっちゃうんだよねえ。なんか本当に残念なポジションなんだよ俺」
笹本先生は不満そうな表情になった。
よく喋る人だ。人懐こい笑みを作る人で話上手な印象を持った。
笹本先生は職員室や数学準備室で他の先生に気を使うのに疲れると図書館でだらだらと過ごすらしい。
あまり人が来ないから良いサボり……休憩場所だと言っていた。
柊也さんはカウンターで新しい本たちにテープを使って番号をふっていた。
わたしは笹本先生と会話をしながら彼のことをちらちらと気にしていた。