腹黒司書の甘い誘惑
2.見つけてしまった
***
それから事務室に戻ると、内線で柊也さんが事務室に電話をかけてきた。
手伝いの件を聞いた豊子さんはすぐに頷き、電話を切るとわたしに「柊也くんがよろしくお願いしますと言っていたわよ」と、微笑んだ。
わたしは気を重くしながらもしかたなく笑顔を作り「はい」と返事をした。
なんとなくだけど、わたしが図書館に行くのを豊子さんと美鈴さんは喜んでいる感じがする。
図書館から遅く戻ってきても二人から何も言われなかったし、手伝いの話では美鈴さんはにやにやしているし、豊子さんはにこにこしている。
とても妙な雰囲気だった。
翌週の夕方。わたしは言われた通り図書館へ向かった。
どうしてわたしが、という気持ちで足取りはとても重い。
授業は終わっているので、通路を歩いているとそばにある体育館からは部活動の生徒たちの元気な掛け声が聞こえていた。
溜め息を吐きながら図書館の中へ入って行き、柊也さんの姿を見つけたわたしは、今日はこの人の言動でいちいち心を乱すことのないようにしよう、と誓った。
それから事務室に戻ると、内線で柊也さんが事務室に電話をかけてきた。
手伝いの件を聞いた豊子さんはすぐに頷き、電話を切るとわたしに「柊也くんがよろしくお願いしますと言っていたわよ」と、微笑んだ。
わたしは気を重くしながらもしかたなく笑顔を作り「はい」と返事をした。
なんとなくだけど、わたしが図書館に行くのを豊子さんと美鈴さんは喜んでいる感じがする。
図書館から遅く戻ってきても二人から何も言われなかったし、手伝いの話では美鈴さんはにやにやしているし、豊子さんはにこにこしている。
とても妙な雰囲気だった。
翌週の夕方。わたしは言われた通り図書館へ向かった。
どうしてわたしが、という気持ちで足取りはとても重い。
授業は終わっているので、通路を歩いているとそばにある体育館からは部活動の生徒たちの元気な掛け声が聞こえていた。
溜め息を吐きながら図書館の中へ入って行き、柊也さんの姿を見つけたわたしは、今日はこの人の言動でいちいち心を乱すことのないようにしよう、と誓った。