友情or恋心


いつの間にか後ろに総兄が立っていた。



「保、お前も帰れ。真生のそばにいてやれ」



今日は真生ママが夜勤の日。

だから真生は今家に一人ということになる。


誰かがそばで見てないと、何かあってからじゃ遅い。



保は総兄の言葉に頷き、また走って帰って行った。



私と総兄は無言で先ほどの公園へと移動した。


変な空気のまま自然とブランコに二人、腰掛けた。



「‥………なんで真生、泣いてたの?」



そんな空気の中、先に口を開いたのは私のほうだった。


総兄をキツく睨みつけるようにしてそう聞いた。

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