あるワケないじゃん、そんな恋。
「ひっ!…って何だよ。ただ間違って手握っただけだろぉ〜?」

「ご、ごめん…!ついビックリして…」


免疫高める努力要るかも。
たかが指が触れたり、手を握られたくらいでオドオドするなら……。


「どれかけよーか?羽田は何がいい?……あっ、EXILEがある……!」


えいっ!とケースを1枚抜き取っただけなのにさーーー


ガシャーン!!


ボー然。

CDばら撒いちゃった。



「お前……何やってんだ?」


「ご、ごめんっ!すぐ集めるからっ!」


狼狽えすぎ!
動揺し過ぎだよーー!!


「ホントに落ち着かねーヤツだな。何をやっても…」


運転しながら笑ってる。

こんなの恥ずっ……。やっぱガキだ…。



「菅野といると面白ぇーから飽きねーな!」


「えっ……」


「お前サイコー!彼女にして良かったー!」



ーー羽田にとっては、何気なく言ったつもりだろうけど………




(……今のって褒め言葉だよね?私のこと、呆れてるワケじゃないよね?)




彼女にして良かった…て聞こえたよ。

間違いじゃないよねぇぇぇ???




(ど、どうしよ……嬉し過ぎる………)


こんなこと25年間生きてきて初めてだよ。

生まれてきて良かった…って、今初めて思えたし。


嬉しいっ!

ありがとー!!羽田ぁーーー!!





「ぐすっ……」

「ん……?」

< 157 / 209 >

この作品をシェア

pagetop