あるワケないじゃん、そんな恋。
ギクッ!!


「何だ⁉︎ 泣くようなこと言ったか?」


笑ったのがマズかったか?

菅野といたら楽しーな…って、単にそれを口にしただけだろ。

それがいけなかったのか⁉︎



「ごめっ……う、嬉しくて……つい……」


可愛げないとかガキとか恋愛処女とかばっか言われ続けてきたから、そんなふうに思われてるなんて知らなかった。


私と同じだ…。


私も羽田といたら楽しーもん!!



「羽田ぁ……ありがとーねぇ……」


ついでに言うなら、教授本様ありがとう!

いろんな恋のお話読ませてもらったけど、自分が主人公になることの大切さが何よりだ……って分かったよ。

あるワケないじゃん……じゃなくて、あるんだねぇ〜!

恋はどこにでも……。



(私、もう……捻くれるのやめる!もっと素直になって、羽田にもっといっぱい褒めてもらいたい!私の可愛いペソみたいにーーー)



「羽田さ〜ん、観覧車に乗ったらお話がありま〜す!」


「ブッ…!!」


「きっちゃな〜〜!もうっ!これで拭いてっ!」


私が涙を拭いてたハンカチ。

オレンジの香り吹き付けてきたからいい香りよ〜〜。


「お前……変なキャラ癖やめとけ!何なんだよ。去年から……」



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