あるワケないじゃん、そんな恋。
「はぁ…」
もうずっと溜息ばっかだよ。
クマさんの話、聞くんじゃなかった…って後悔中。
「羽田ちゃんと元カノって、今の菅野ちゃんの時と雰囲気似てた気がするよ。仲が良いのによく喧嘩してて、子犬同士が戯れ合ってるみたいな感じだった。……どっちかって言うと羽田ちゃんの方がのぼせてたかな。彼女のことを一番幸せに出来るのは自分だって思ってるところがあって。…まあ若いからそんな気がするのも解らないでは無かったけど、相手の子の方は羽田ちゃんよりも先に大人になっちゃったからね…」
「大人になった……?」
どういう意味なんですか?…と聞いたら、クマさんは意味深な顔してほくそ笑んでさ。
「女の方がなんだかんだ言って現実を見極めるのが早いんだよ。羽田ちゃんはそんな彼女の気持ちが信じきれなくなって別れた。まあ、あのまま付き合ってても、いずれは別れることになっただろうけど」
「ど、どうして⁉︎ 」
「元カノが派遣で働きだした会社の奴と結婚したからだよ。羽田ちゃんは、そいつと比べられる自分が嫌だったんだ」
「自分が嫌なの⁉︎ 相手じゃなくて⁉︎ 」
驚く私の顔を見て、クマさんはクスッと小さく笑って………
「どんな男にだってプライドくらいあるんだよ。羽田ちゃんはそのプライドを傷つけられた…って。僕にそう言ってた」
「プライド……?」
「そっ。意地とも言うかな」
もうずっと溜息ばっかだよ。
クマさんの話、聞くんじゃなかった…って後悔中。
「羽田ちゃんと元カノって、今の菅野ちゃんの時と雰囲気似てた気がするよ。仲が良いのによく喧嘩してて、子犬同士が戯れ合ってるみたいな感じだった。……どっちかって言うと羽田ちゃんの方がのぼせてたかな。彼女のことを一番幸せに出来るのは自分だって思ってるところがあって。…まあ若いからそんな気がするのも解らないでは無かったけど、相手の子の方は羽田ちゃんよりも先に大人になっちゃったからね…」
「大人になった……?」
どういう意味なんですか?…と聞いたら、クマさんは意味深な顔してほくそ笑んでさ。
「女の方がなんだかんだ言って現実を見極めるのが早いんだよ。羽田ちゃんはそんな彼女の気持ちが信じきれなくなって別れた。まあ、あのまま付き合ってても、いずれは別れることになっただろうけど」
「ど、どうして⁉︎ 」
「元カノが派遣で働きだした会社の奴と結婚したからだよ。羽田ちゃんは、そいつと比べられる自分が嫌だったんだ」
「自分が嫌なの⁉︎ 相手じゃなくて⁉︎ 」
驚く私の顔を見て、クマさんはクスッと小さく笑って………
「どんな男にだってプライドくらいあるんだよ。羽田ちゃんはそのプライドを傷つけられた…って。僕にそう言ってた」
「プライド……?」
「そっ。意地とも言うかな」