あるワケないじゃん、そんな恋。
「ぎゃっ!!」


いきなり人の顔見てそれかよ。失礼な恋愛処女め!



「は…羽田……」


真ん丸な目ぇして。
まるで鳩みてーだ。



「ど、どうしてここに……?あ、ペソ……!」


俺が抱いてる犬ころ指差した。
コイツがペソか。可愛いなぁ。


「キャン!キャン!」


おっ!俺がイケメンだって⁉︎
お前見る目あるぞ〜〜!


「ヨシヨシ」



「あの………なんでここにいるの?」


俺に撫でられてる犬ころに視線を向けながら聞かれた。



「お前が昨日電話してきたからだろ」


答えは単純。
会いたかったからに決まってる。


「どうやって調べたの?住所」


「カーナビで」

「カーナビ?」

「忘れたのかよ。俺の趣味はドライブだって言ったろーが」


お前の家の住所なんて、とっくの昔に入れてるよ。

いつか彼女になった時、迎えに行けるようにと思ってたからだ。



「カーナビ…」


二度も同じこと言うのかよ。頭に入んないのか?


「…じゃあここまで車で?」

「当たり前だろ。寒いのにジョギングなんかするか!」


「口悪ぅ〜!」

「ほっとけ!」



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