あるワケないじゃん、そんな恋。
ーー間違っても謝ったりしないでよ。
謝られても忘れたりしないからね。


羽田をハッピーの絶頂から突き落とす…って、決めたんだから。

…今更、やめたりしないよ⁉︎



「私は平気って言ったじゃん!…そりゃ、イキナリでちょっとはビックリしたけど、そんなに根に持ったりしないって!」


あはははーと笑ってごまかす。

そうでもしないと気分が落ち込む。

羽田に対する悪巧みをしようと企んでるのに、水を差すようなこと言わないで!


「…だけど、イブのデート考えてくれるなら有難いかなぁ。私、男と二人きりのイブとか初めてだし、いろいろと楽しみたいからね!喜ばせて下さいよ、教授!期待してっから!!」



ーー帰ったら早速ネタ探しだ。

恋愛話はカバンの中にしまい込んでる。

これから家に帰ってじっくり読んで、たくさん勉強するんだ!



にんまり…と笑み浮かべちゃった。

品が無かったかなぁ…と思ったけど、羽田はそれを嬉しそうな顔で見てた。



「初めてならいいイブにしてやるよ。期待しとけ!」


男らしい顔してるね。

単純な奴。
私の思惑通りに動いてるよ。



「うんっ!お願いね!」


小首傾げてニッコリ微笑み。
またしても羽田の顔に力が入る。


意識してる〜!
おっかし〜〜!!



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