あるワケないじゃん、そんな恋。

期待してないなら、どうしてこんなふうに私の願いを叶えようとしたの⁉︎

恋愛を教えてくれるって言ったのに、イブデートは途中で放り出すってわけ⁉︎


そんなに私、女子じゃない⁉︎


そんなにも………魅力ない………？






ずぅぅぅぅぅん…と落ち込んだ。

羽田にまで投げ出される様じゃ余程だな、私。


女らしく見せても、やっぱ外見だけじゃダメか。


だよね……。


それはずっと分かってた事だもん。


こんな自分でいる限り、恋愛なんてできないって。

着飾りもしない私のこと、好きになる人なんかない。


精々、飲み友達がいいとこ。

それでも相手してくれる羽田は有難い存在だった。



「…何して帰ろうっかな〜。映画観るのもいいよね。それともペソにお土産買おっかな〜。いい子で待ってるかなぁ〜何がいいかな〜〜」



努めて明るく。

そう思ってるのに。




（何でだろう…………スゴく胸が切ない…………）



ウキウキなんて絶対できない。
むしろ目がウルウルしてくる。


目の前には羽田がいるのに、何でこんな悲しい気持ちになるの……。




羽田が送らない…って言ったから……？


自分に魅力がないから………？




（わからん。………もう、何もかもわからん事ばっか………）