あるワケないじゃん、そんな恋。
「そう?じゃあそのまま恋愛も処女でいろよ!お前みたいな女、間違っても上級者との恋愛なんてあり得ねーから!」


ははは…と笑った羽田はまたな…と手を振った。
この男のバカにした顔が悔しくて、私は思わずこう言い返した。


「いいよ!羽田と付き合う!その代わり、きちんと教えてよ!その恋愛ってやつを!」



売り言葉に乗っただけ。


恋愛らしくもない恋愛の火蓋は、こうして切られた。


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