あるワケないじゃん、そんな恋。
やっぱりこうなる…

年が明けたね〜!
ハッピーニューイヤー!!
今年もヨロシク〜〜♪


(……って、そんな燥ぐ気分じゃないって……!)



今日から古本屋のパート勤務再開だよぉ。だって、1月3日は仕事始めだもん!

あのイブの大失態から数えて10日間、ショックとインフルエンザと年末年始休暇が重なって、羽田とはずっと会ってない。

「バカ!アホ!口きかない!!」の言葉通りになって、これ幸いみたいな感じだけど………。


(今日からどうするぅ……どんな顔すりゃいいのよぉぉぉ……)




ずぅぅぅぅぅん…と気分は落ち込んだまま。
浮上なんかできるワケがない。


ミニスカの下に履いてた真っ赤な毛糸のパンツ、羽田にばっちり見られたんだからーーー。



「あ〜〜もうっ!私ってどこまでドジなのぉぉぉ……!」



ごめんなさい。
独り言が大きくて。


でも、何度思い出しても恥ずかしくなる。

教授本では、ズルペタは最高の萌えポイントになる筈だったのに、私の場合は笑いしか誘わなかったもん。



『菅野………!お前………それはねぇよ……!』


苦しそうに笑いながら言った羽田の言葉、熱に魘されながら何度も夢見た。

目が覚める度に夢だと分かってホッとする反面、これからどんな顔して羽田に会えばいいんだ……と悩んだ。


店長は私が熱を出したと言ったら、「仕事復帰は年始からでいい」と、優しく労わってくれたけど………。

笑い飛ばした羽田本人からは、メールも電話もLINEすらもないままで。


< 62 / 209 >

この作品をシェア

pagetop