あるワケないじゃん、そんな恋。
年齢変わらないのに向こうは月給制で働いてボーナスまで貰える正社員で、私は病欠すると給与まで少なくなるパート。


格差感じるなぁ……。





「洋ちゃん…」


芹那ちゃんが羽田に近づいてった。



「芹那っ!お前、なんでここに?」


ビックリして目が大きくなってる。


「羽田ちゃん、芹那ちゃんはバイト継続が決まったんだよ。今日からまたご指導宜しくね!」

「えっ⁉︎ 継続って、今日から菅野が来るのに⁉︎ …あいつ、今日もまだ具合悪いんですか?」



ドキッ!!

羽田が私の名前を呼んだ。


それだけなのに、何⁉︎ このドキドキ感は………。



「菅野ちゃんなら復帰したよ。今、持ち場で仕事してる」

「だったらバイト入れなくてもいいでしょう?人手なら足りてるんだし……」


納得いかない感じの羽田の態度に芹那ちゃんの表情が曇る。
その様子に気づいた店長が、取り成すように奴に説明した。


「週3〜4日だけだよ。時間も5時間程度だし、本人もやりたいそうだから…」


「でも!芹那は受験生ですよ⁉︎ 」



(受験生……?ってことは高3かぁ……)




どうにも仕事どころじゃなくなってくる……。

羽田は何だかご機嫌斜めそうだし、芹那ちゃんの顔はどんどん泣きそうになってくし……。


「芹那、親にはちゃんと言ってんのか⁉︎ 受験勉強そっちのけでバイトなんかしてんじゃねーだろうな!」


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