あるワケないじゃん、そんな恋。
「仕事になんのかよ、そんなので」

「ならなくても仕事には行かないと。年末迷惑かけたし、これ以上休んだらクビ切られるよ……」


じゃあね……と歩きだした菅野を追いかけて、前に回り込んだ。



「……帰れ!」

「はぁ⁉︎ 」

頭の痛そうな菅野は、目を細めて聞き返した。


「帰れっ!そんな調子で仕事すんな!返って迷惑だっ!」

「なっ………羽田に言われることじゃないでしょ!!……っ…!」



あたたた…!ってしゃがみ込んだ。
今の叫びが相当頭に響いたらしい。



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