キミへ。 ~背中の『2』~


「よし…。」


終礼が終わって、1時間は経ったと思う。

こんだけ考えといて、結局見つけた言葉はいつもの『ごめん。』。



震える手で送信を押す。



外からサッカー部の応援の声が聞こえる。

窓の外を覗くと、いつの間にかもう暗い。


「はぁー…。」



こんなに長い期間、夕輝と口を利かなかったことはない。

「夕輝の声、聞きたいな。」



カタッ…!

「えっ…!?」

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