キミへ。 ~背中の『2』~
「あー、やだやだ。」
「ほんとは嬉しいくせに。」
「違うよ、そっちじゃなくて…。」
「あぁ…。」
夕輝が来るだけでざわつく、うちのクラスの女子。
「かっこいいよね!」
うるさいわ。
「あたしめっちゃタイプ。」
黙ろうか。
夕輝ってそんなに人気…?
「ヤキモチヤキモチ。」
「妬いてない妬いてない。」
夕輝と次の休み時間も会える。
すごい長い時間を一緒に過ごしてきたのに、たったそれだけで嬉しくなる。