愛しいあなたへ~song for you~





あぁ。

やってしまった。







私のせいで、

みんなに

変な心配かけてる。






駄目。



笑顔で、言わなきゃ。




必死に笑顔を作って言った。













「大丈夫!

私、頑張るから!」









「でも…。」





西島君は、

さらに心配だとでも

言いたいみたいな顔で

そう言った。






私は、首を振って言った。






「西島君、ありがとう。

でも私、

本当に大丈夫だよ!



だから、

そんなに心配しないで。



ね?



そうと決まったら、

さっそく、

音楽室に行ってきます。」








何も、言えない。





言うことなんてないよ。







その場から逃げるように、

音楽室まで走った。






< 10 / 130 >

この作品をシェア

pagetop