愛しいあなたへ~song for you~
美由は、
俺たちに
気付いてなかった。
ようやく、
俺達が
後ろにいたことに気付くと、
突然、
向こう側へ
走っていってしまった。
「おい、篤司?」
固まっていた俺は、
西島が声をかけてくれて、
ようやく、我に返った。
「お前…ホント、モテるよな。
俺にも、
その才能、分けてくれよ。」
隣りで西島が
なんか言ってるが、
そんなの、
どうだっていい。
俺は、
現実に戻った瞬間、
喜びと
そして、
怒りで溢れ返っていた。