愛しいあなたへ~song for you~
鈴木は、ため息をついた。
「何だよ、
嘘かよ。
ここに来たら、
すごく弱ってる
美由ちゃんがいるって、
吉川から聞いたから、
急いで飛んで来たのに…ぐっ!
…って。
お、おい!!」
鈴木の胸倉を掴んだ。
「…鈴木、美由に何かしたら、
ただじゃおかないからな!!」
近くで見ていた吉川が、
突然、叫んだ。
「なんで、
なんで篤司君は、
美由ちゃんなんて庇うの?
別にいいじゃない。
鈴木君は、
美由ちゃんの事、
興味あるって言うんだから。
…篤司君も、
美由ちゃんに
迷惑してたんでしょ?
美由ちゃんなんて、
お子様で
恋を知らない人なんだよ。
さっきのだって、
どうせ、本気じゃないんだから。」
…。