愛しいあなたへ~song for you~
何がだろう?
首を傾げると、篤司君は言った。
「指揮者、断って。
本当だったら、
俺が一緒にやりたいと思ってたんだ。
でも…
ほら、周りの目とか、色々あるだろ?
だから、断った。」
周りの目?
…あぁ。
そういうこと…なんだ。
篤司君が、
私と二人でずっと一緒にいると、
勘違いされちゃうもんね。
そうしたら、篤司君、迷惑…だよね。
前に気になる人がいるって、
言ってたもん。
困っちゃうよね。
「でも、だからって、
お前が勘違いするなよ!
今までと変わりないからな。
曲の相談とか…
誰かに嫌な事されたら、
俺に言えよ。
絶対。」
篤司君は、
真剣な顔でそう言ってくれた。
「うん。」
篤司君は、
誰にでも優しい。
そんな所、大好きだよ。
でも。