愛しいあなたへ~song for you~




なんで、

こんな所に来ちゃったんだろ?





扉を開けると、外は大雨だった。









…寒い。








外に出て

雨に濡れない所に座って、

顔を埋めた。









可愛くない私。

こんな私じゃ、

みんなに嫌われちゃうよね。







ポケットの中に

ひっそりと入っている歌詞。







まだ書き途中の

あなたへの想いを綴った詩。







そっと触りながら。

目を閉じた。










後少しだけ、ここにいよう。




そうしたら、

またみんなの前で笑って…。










「…っ。」









大好きなピアノを弾くんだから。







少しだけ、少しだけ休んだら




…また…元通りに…なる…から。











ちょっとだけ…。






もう少し…だけ。











美由side終




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