愛しいあなたへ~song for you~
気付いたら、
美由の手を、
強引に引っ張って、
廊下を歩いていた。
傷つけたくない。
ただ、それだけだった。
西島の言ってたように、
美由も、
俺が指揮やらない事、
怒ってるのか?
「…ごめん。」
そう謝った。
美由は、
驚いた顔をしていた。
「指揮者、断って。
本当だったら、
俺が一緒にやりたいと思ってた。
でも
…ほら、周りの目とか、
色々あるだろ?
だから、断ったんたんだ。」
”君を傷つけたく無い。”
この時
臭いけど、
正直に、そう言えばよかった…。
って、
後々、後悔した。
美由は、
すごく、
すごく傷ついた顔をしていた。
あんな顔をさせるなら、
余計な事、言わなければよかった。