愛しいあなたへ~song for you~
音楽室へ行った後も、
ずっと、後悔していた。
「何だよ。
暗い顔して。
なんかあったのか?」
相当、
参ってるみたいだ。
感情は
顔に出ない自信あったのに。
美由の悲しい顔が離れない。
「篤司!
また美由に何かしたでしょ!」
突然、
後ろから、怒鳴られた。
友香さん…だった。
「言ったでしょ?
あの子を傷つけるのは、
私が許さないって。
どうなってんのよ?!」
周りの視線が痛い。
こんな状況で
落ち着いて話せる訳無い。
そう思った。
「…場所、変えよう。」
友香さんの手を引っ張って、
すぐに廊下ヘ出た。
「ちょっと!」
友香さんは、
自分の事の様に怒っていた。
「篤司は、
美由の気持ち、
考えたことあるの?
美由が
…あなたの事好きだって、
わかってるの?」
嘘…だろ?
耳を疑った。
何となく、
美由は
俺の事好きなのかも…。
って
思う時があったが。
でも、
まさか…本当に?
もし、
本当だったら、
俺は…。