愛しいあなたへ~song for you~
とっさに、目を反らした。
「もう、本当に馬鹿。
『メロディ』だって、そうだよね。
篤司君に、
たっぷり手伝ってもらっちゃって。
その上、
今日、屋上なんかで寝ちゃったばかりに、
閉じ込められて、
また篤司君に助けてもらっちゃって。
篤司君にとって、良い迷惑だよね。」
篤司君は、首を振った。
「…別に、俺は…。」
「無理しないで!」
篤司君の声を
掻き消すように言った。
「いいの。
本当の事なんだから。
もう、迷惑かけないように
気をつけるから。
だから、
今日は、本当にありがとう。
…ううん。
今まで、
たくさんありがとう…。」