愛しいあなたへ~song for you~





涙が自然にあふれ出してきた。



なんだか、

ほっとしたら、

涙が止まらなくなって、




二人で笑いながら、

ずっと、涙をボロボロ流してた。






やっと、涙が止まると、

友香が鼻をすすって言った。







「…でも、

美由にとって、

今回の事は、『いい傾向』なのかもよ。」






「えっ?」






首を傾げると、

友香は、にっこり笑って言った。





「だって、

美由ってば、

いつも自分の事より、

人の事、優先しちゃって、

我慢して笑ってたでしょ?





だからね、

これからは、

もっと、

自分の気持ちに素直になって、

いいと思うよ。




篤司君にも、もちろん私にも。




私、応援するから。」






友香の言葉を聴いて、

さっきのことを、思い出した。






< 88 / 130 >

この作品をシェア

pagetop