嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
見舞い
次の日。


昨日、突然降った雨が原因なのか、乃愛が学校を休んだ。


美羽が「雪でも降るんじゃない?」なんて言って笑う。


久しぶりに美羽のキレイな笑顔を見れた。


美羽は笑うと片えくぼになることは私だけが知っていること。




放課後、私は担任に乃愛へ連絡物を持っていくよう頼まれた。


「私、結構家遠いんだけどな…」


「くるみって頼まれたら断らないもんね。それ知ってて頼んだんだと思うよ」


「えー。何それ」


「担任、人使い荒いから」


「お見舞いってことでいっか」


「まぁ、そうだね」


美羽が軽く微笑む。


あ。


また片えくぼ。




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