嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
乃愛の笑い声がさらに大きくなった。


「ま、そういうところがポケーとしてるって言われる原因だけどね。てか、あたしら優しいねって話してたのに」


「くるみのポケーの話に変わってる!!」


私からしたら早く話題を変えてほしい…。


自分が話題の中心にいるのってあんまり好きじゃない。


「あ」


美羽が何かに気付いたように声をあげた。


「くるみ。その日誌、持ってかなくていいの?」


美羽が私の手元を指差しながら言う。


「ん?」


私の手元には白い表紙の学級日誌。


…あ、忘れてた。


「ヤバッ!ちょっと行ってくるね!」


私はガタガタとあわただしく立ち上がり、そのまま教室を出た。


すっかり忘れてたよー。


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