嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
突然、大声が聞こえてきて私は驚きのあまり声を上げてしまった。


しかも全然可愛さの欠片もない声を…。


私の目の前には春山くん。


「何回も呼んでるのに」


「ごめん、考え事してた…」


「だったね。すごくボーッとしてた」


「…やっぱり?」


「百面相してたし」


…あ…。


自分が恐ろしい…。


「…嘘…」


「うん。嘘」


はぁ…。


ダメだな、私。

< 122 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop