嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
すると。


「ちょ、ストップ!!」


周りの様子がおかしいと思って目を開けると。


私の目の前にはびしょ濡れになった美羽がいた。


びしょ濡れでも美羽は凜としている。


「月城さん…。…何で…?」


「何でって?あなたたちこそ何でこんなことするの?」


「…だって是永さんは…そいつは乃愛の彼氏と浮気したから…!!」


「だから?」


「え?」


「だから何なのよ?」


驚くほど冷たい声だった。


クラスの女子たちは怯んでしまっている。


「あなたたちに何の関係があるの?あなた、くるみに浮気されたの?あ、彼氏なんて居なかったっけ?」


美羽が妖艶に微笑んだ。


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