嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
「関係ないのに首を突っ込む方がおかしいと思うけど。乃愛がこんなことしろって言ったなら別だけど」


美羽が私にタオルをくれた。


「え、美羽は?」


「もう1枚あるから」


「ありがと」


私はタオルを受け取った。


「分かった?分かったなら、さっさと濡れた床拭いて。それにくるみの机もキレイにして。…まだ分からないっていう奴はあたしが体で覚えさせてやるけど」


美羽が黒い笑みを浮かべた気がした。


そして美羽は私の腕を掴むと、教室から連れ出してくれた。


美羽はズンズン廊下を進んでいく。


ある廊下の角を曲がったとき。


バッタリと。


海斗と出くわした。


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