嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
「あ、乃愛」


美羽がいつものように名前を呼ぶ。


怒っていた顔は真顔になっている。


乃愛は私の姿を見ると、駆け出し、抱き付いてきた。


「ぐるみぃ…」


私の胸の中で泣き崩れる乃愛。


泣いて何言ってるか分かんない…。


「ちょ…乃愛…苦しい…」


「…やだ。離さない…」


乃愛はギューと抱きついてくる。


今日はいつに増して甘えん坊…。


「どうしてここに…?」


「…グスッ…春山…くんに…聞いたの…」


…海斗が…?



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