嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
「つまり、美羽が好きなあまり、乃愛とくるみに手を出したってこと?」


冷静になった乃愛が訊く。


…切り換え、早いなぁ…。


「簡単に言えばそうなる…」


「二人ともに手を出す必要はなかったんじゃないの?」


乃愛はなおも訊く。


「そうだけど…。本当は自分を好いてくれてる乃愛を使う…使うって言うと語弊があるけど、その予定だった…でも」


恭也くんが私を見た。


え…?


「乃愛よりくるみちゃんといる方が月城さんはすごく笑ってるなーって思って」


なにそれ…。


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