嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
約束の時間から数分後。


恭也くんはちゃんと講義室にやって来た。


まずここでひとまず安心。


来てくれただけでもうれしい。


「学校祭、お疲れー」


そんな感じで恭也くんは話しかけてくる。


「…あ、お疲れさま」


この一言を返すのにどんなに緊張したか…。


緊張しすぎて声が震えた。


たぶん、私から告白されることには気付いていたと思う。


だってこんな目の前で顔を赤くされたらね…。


誰だって気付くよ。


それに学校祭の後の呼び出しっていったらね…。


告白しかない。


「あの…」


意を決して声を出す。


「ん?」


恭也くんは真っ直ぐ私を見てきた。


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