嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
しばらくして恭也くんが口を開いた。


「いいよ」


「へっ…?」


思わず間抜けな声が出てしまった。


そしてまじまじと恭也くんを見た。


そこにはにこっと微笑む彼がいるだけ。


夢…?


嘘でしょ…?


私の頬がだんだん緩んでいくのが分かる。


その場で飛び跳ねそうになる。


「いいの…?」


念押しで訊く。


だってまだ半信半疑。


「うん。ただひとつだけお願いがあって」


申し訳なさそうに言う恭也くん。


何だろう…?


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