嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
…ついに…。


ついにバレた…。


もう終わりかも…。


そう思うと涙が出そうになった。


出入口の窓に頭を預ける。


ガラスの冷たいあの感触がおでこに伝わる。


ほんのりひやっとした冷たさがおでこの温度を下げていく。


今まで何を必死に隠してきたんだろ。


バレるときなんていつかはやって来るはずなのに…。


一瞬だったな…。


呆気なかったな…。


あっという間だったな…。


恭也くんの顔を思い出そうとすればするほど、目が熱くなる。


目の奥から今にも溢れ出しそうになる。


こんなところで…。


泣くな、私。


こんなところで泣いちゃダメ。


がんばれ。


泣くな、私。


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