嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
下駄箱で靴を履き替える。


…まだ大丈夫…。


靴の中にいたずらはされてなかった。


……靴の中にいたずらとか古典的すぎるかな…。


今時ではないか…。


「あ、くるみー!!」


私は自分の耳を疑った。


この高い声は…乃愛?


…え、乃愛?


「ちょ、くるみー!!反応してよー!!」


私は振り返る。


そこには肩で息をする乃愛がいた。


…夢…?


…まだ広まってないのかな…?


「…あ、おはよう…」


慌てて口を開く。


情けない声が出たけど…。


「おはよー!!もう、さっきから言ってるのに!!くるみ、何にも反応してくれないんだもん!!」


乃愛は膨れっ面をする。


いつもしてくれるように。





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